グラン・クリュのワインって何が違うの?
ブルゴーニュは美味しいワインがたくさんありますが、いわゆる特級畑でつくられたその名前がつけられているグラン・クリュのワインはそのひとつ格下である1級ワインとはまるで別物です。
ですが飲んだことがない人からしたら「高いだけでしょ?」「高いからすごい味のように思ってるんでしょ」と思われますが、明らかに違います。
ワイン初心者でグラン・クリュは人生で2度しか飲んだことないわたしが言うから間違いないと思いますよ。しかも1度目はその価値を全く知らず飲んでるし、2度目はブラインドで飲んでます。
1度目はミュジニーのオールドヴィンテージだったので明らかに飲み頃を過ぎていましたが、忘れられないほどシルキーで香りが豊か、そして優しくて静かな味でした。
そして、先日はちょっと早いけど00年のコルトンを飲みました。ブラインドで。飲んだときの状況からグラン・クリュはありえないかなと思っていたので心の中で「こんなにも美味しい1級かもしくは、主催者がとんでもない村名ワインを見つけてきて出しているんだろうな」と思っていました。
明らかにピノ・ノワールの持つ癖あるエグみや鼻につく嫌な感じ(1級レベルだとよくある)が全くなく、アフターが嫌味なく残り続けて舌触り喉越しともにまるでビロードのようでした。
まるで悠久の彼方を覗いているような、と言っても言い過ぎではないほどの美味。あまりに美味しくて涙が出そうになりました。
これはわたしの経験が少ないせいも多いにあるだろうと思いますが、それほどまでに時間と手間暇をかけてつくられたワインが選びぬかれたグラン・クリュのワインなのです。
飲んだのはコルトン。コート・ド・ボーヌ唯一のグラン・クリュの赤ワインです。
1本1万円くらいのものでしたが、森林の深淵を覗き込むような美味しさは一生忘れられないと思います。